ゆるーく法律するブログ

本とか映画とか。ねたばれ注意です。

honey

映画「honey」を見た。

人気コミックが映画化されたものだ。 

 

おおざっぱなジャンルでいうと「不良モノ」だが、今も昔もこんなにも分かりやすい不良がいるんだろうかと思ったし、少女マンガならではの「???」となる展開も多かった。

私は現実世界ではいわゆる不良には出会ったことがなく、不良といわれるとドラマの「ごくせん」を思い出すレベルであり、モデルになるような不良は本当に実在するのだろうかと疑問である。

しかし、そんなことはさておいて、この映画は日本の純愛ラブストーリーのよさが溢れており、最後はなんだかんだで幸せな気分になれた。

 

ヒロインを演じる平祐奈さんは初めて見たと思ったが、映画「紙の月」で見ているようだった。

最初は顔があまり好みでないと思ったが、笑顔が非常に可愛らしく、純粋な感じがとてもよかった。

人間なのでありえないが、一生側で笑っていてくれそうな純粋さがあり、純愛モノに向いているように思う。

 

日本の純愛ラブストーリー、特に高校生の恋愛モノは量産されているが、どれも安心して見られるところがいい。

海外のラブコメでは何かと性の話に発展しがちだが、邦画では性的な描写が少なく、どの世代も、誰と見ても楽しめるところがいい。

今後も懲りずに映画館に足を運びたいと思う。

 

映画館は主演の平野紫耀さん目当てだと思われる若い女の子たちで溢れており、上映中も多少の悲鳴や歓声があったが、それもまた一興で現場の空気感を楽しめたように思う。

 

リズと青い鳥

リズと青い鳥」を見た。

アニメ「響け!ユーフォニアム」の原作シリーズである『響け!ユーフォニアム 北宇治高校吹奏楽部、波乱の第二楽章』が映画化されたものだ。

映画「聲の形」のメインスタッフにより製作された。

 

私はアニメ「響け!ユーフォニアム」の大ファンであり、アニメは何度も見て、劇場版も映画館で見た。

原作は残念ながら読んでいないが、今回の「リズと青い鳥」はアニメからすると、みぞれと希美のスピンオフのような内容となっており、とても楽しみにしていた。

 

ちなみに、私が最も好きなキャラクターは高坂麗奈であり、アニメを見ている際はみぞれや希美個人にはそれほど興味を持っていなかったが、みぞれと希美との関係でりぼんちゃんが活躍した回では何度も泣いたし、ものすごく心を動かされた。

 

リズと青い鳥」の感想は一言では言い表せないが、まず、どうしてこんなにリアルな感情を描けるんだろうと思い、圧倒された。

アニメでもそうだったが、私は吹奏楽部に入ったことはないものの、よくあるスポ根アニメ(スポ根という言葉はもう死語なのかもしれない…)ではなく、生々しい人間模様が描かれていると思わせる作品で、ネットで感想を見ると、元吹奏楽部の大人たちが過去を思い出して苦しんでいたようである。

一人ひとりの登場人物がリアルで、人間関係がリアルで、どうやってこの物語を作り上げたのだろうと本当に不思議である。

感情を表現するために、映像や声や仕草、間合い、他のキャラクターとの関わりなど、すべてが緻密に計算されていると思う。

一瞬一瞬を感じる度に、本当に苦しく切なくなり、ここまで繊細に感情を描けることが怖いと感じた。

 

私は一見希美がリズでみぞれが青い鳥であるけれども、実際にはみぞれがリズで希美が青い鳥だったのだと読み取ったが、異なる感想を持つ方もいるらしい。

一方が他方に依存しているように見えて、実は依存関係が逆であることはよくあるが、そのような関係が実にうまく描かれていると感じた。

私は音楽には詳しくないので実のところよく分からないが、みぞれの本気のオーボエには震えてしまった。

震えているというと、すべての瞬間震えていて、見続けるのが怖かったというのもある。

 

ちなみに私は「聲の形」も劇場で見ているが、「聲の形」は生々しすぎて、自分のあまり嬉しくない青春時代のことを思い出し、つらくなった。

製作スタッフの力量に恐れ戦くばかりである。

 

見ている間も見終わった後もものすごく感情が高ぶり、1度では受け止めきれない、感じ切れないと思ったが、レビューを見ても、どれも観点が違ったり解釈が違ったりするため、ますます多くのことを考えながら見直さなければならないと思った。

まだ見ていない人は覚悟して見てほしいが、絶対に見た方がいい。