ゆるーく法律するブログ

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自衛隊メンタル教官が教える心の疲れをとる技術

下園壮太さんの『自衛隊メンタル教官が教える 心の疲れをとる技術 (朝日新書)』を読んだ。

下園壮太さんは、陸上自衛隊のコンバットストレス教官で、メンタルトレーニング等に携わっておられる方だ。

 

自衛隊」と聞くと災害時など様々な過酷な状況を乗り越えてきた強い人たちをイメージしてしまい、メンタルを鍛える方法でも書かれているのかと思ってしまうがそうではない。

タイトルの通り、「心の疲れをとる」方法や、心の疲れをためない方法について学ぶことができる。

どうして無理をしてしまうのか、無理をするとどうなるのか、どう対策すればよいのかなどが詳細に書かれており、非常に勉強になる。
自衛にもなり、周りの人をうつ病に追い込むことも防ぐことができる。

 

うつに対して「甘え」だという間違った認識を持つ人もいるため、時にはうつ状態うつ病の方が周囲に責められてしまうことがある。

そのため精神的に疲れている自分自身を責めてしまう人もいると思う。

しかし、著者によれば

ムリで戦線離脱したことをきっかけに、成長する人も多い。

そのような人は、ムリから復帰するときに自分の人生を総括し、より柔軟で大きい価値観を身に付けていく。

 

ということなので、悪いことばかりではないと考え、精神的にまいってしまった自分を責めないようにしてもらいたいと思う。

 

うつ病過労死、自殺率、ブラック企業などについて見聞きすることが多い現代においては、全国民に配布すべきではないだろうか思うくらい勉強になった。

私もどちらかというと無理をしてしまう方なので今までの考え方や行動について深く反省するとともに、大事に至らなくてよかったと思う。

人生にはいい時も悪い時もあるという当たり前のことを正しく認識したい。

 

熊本での地震に対しても多くの自衛隊の方々が対応されておられ、忙しいとは思うがしっかりと休息もとっていただきたいと思う。