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ゆるーく法律するブログ

本とか映画とか。基本的にネタばれはありません。

基礎演習民事訴訟法(第2版)

かねてから有名な民事訴訟法の定番の参考書である。

主要論点について簡単な事例を題材にし、判例、学説が整理が簡単に整理されているものである。細かすぎず、大雑把すぎない記述で読みやすく、分量も350頁ほどしかないのでそこまで気負わずに通読することが可能だ。主要な学説についても簡単に記載されているため、対立点を理解することで判例を読み込む手助けとすることができる。

初版はしがきには「法学部の学生諸君のための教材として編集された」とあるが、簡潔な内容の割に深い記述も散見されるため、学部生はもちろん、ロースクール生が民訴法を総復習する際にも十分に役立つであろう。

 

第2版では、事項索引が付いたことが最も嬉しい変化である。

内容としては、最も気になったのは自白の根拠についての記載である。旧版88頁では、当事者拘束力は自白当事者の相手方の信頼保護、すなわち自白当事者に生じる信義則(禁反言)によって根拠づけられるとされていた。これに対し、新版89頁において自白によって証拠調べが不要とされるという効力を確保する点にその根拠が求められると改められている点である。

自白の効果についての記述は、民訴法百選第5版56事件の高田賢治教授による解説1の記述が優れており、ここでも新版と同様の根拠が述べられている。今日では「当該事実を証明する必要がなくなったという信頼の保護」などという表現がメジャーであるようだ。

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